「ホテル百万石」の復活はあるか?
平成24年(2012年)から休業中の山代温泉の老舗旅館「ホテル百万石」(石川県加賀市)の復活のニュースが伝えられたのは今年6月。
予定ならば、「国際観光旅館 加賀百万石」として12月初旬(一部報道では12月9日とも)にオープンと伝えられていましたが、求人情報を見ると、来年の1月に延期されているようです。
かつての「ホテル百万石」は、皇族も宿泊し、和倉温泉の加賀屋と並び北陸を代表する巨大な有名旅館でした。
りんりんさんも大好きな宿で、館内の随所に配置された池には錦鯉が泳ぎ豪華絢爛な雰囲気を醸し出し、離れの梅鉢亭は他の旅館では味わえない優雅さに満ちていました。
さらに、静岡県の熱海に「あたみ百万石」を建設し事業拡大を続けていましたが、バブル崩壊の頃には館内の錦鯉が減るなど、かつての豪華さは消えつつありました。
私たちは「あたみ百万石」にも宿泊し、お気に入りの宿としていましたが、暫くすると廃業となり、続けて「ホテル百万石」も廃業してしまい、思い出深い宿の消滅は大変寂しく感じていたところです。
今回の復活は、私たちにとって明るいニュースですが、オープンの延期は少し気になるところです。
採算性や人材確保などにおいて再建計画が難航しているのではないかと心配になります。
星野リゾートは、「あたみ百万石」を「リゾナーレ熱海」として見事復活させてくれました。
改修を進めるビッググループ(大阪市)には、星野リゾートに負けないよう期待するしかありません。
この時代、かつてのように豪華絢爛な「ホテル百万石」の再現は不可能かもしれませんが、思い出深く愛する宿を、外国人観光客目当てで、日本人が近寄りがたい旅館にすることだけは何とか避けてもらいたいものです。